四つ葉のおうち

4人の子育てよもやまばなし

多指症⑦お金の話

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~多指症の手術にかかるお金について~

多指症の手術には公費負担制度があります。

結論から先に言うと、我が家の場合は、これから説明する2つの公費負担制度のおかげで自己負担額が0円でした。自己負担額はお住いの自治体や世帯の収入などによって違うと思います。全国でどのくらいの相違があるのかわかりませんので、手術の予定がありお金の事が気になっている場合は、ぜひ事前に病院の会計窓口や自治体の子育て支援課でお確かめになってください。

 

 

公費負担は以下の2種類があります。

自立支援医療(育成医療)制度 

子育て支援医療費助成制度

 

自立支援医療(育成医療)制度は、厚生労働省による「心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する」ことを目的としている制度です。

多指症の手術はこの中の「肢体不自由」という障害に該当し、公費負担の対象となります。所得に応じて自己負担上限額が変わるので注意が必要です。

この制度を利用するためには、事前に手術を行う先生からもらった「自立支援医療(育成医療)意見書」という書類を役場に持参の上、手続きを行う必要があります。わたしの住むさいたま市の場合は、保健センターで手続きをし、申請から1~2週間後に自立支援医療受給者証が手元に届きました。我が家のケースでは、自己負担上限額が月額10,000円でした。オムツ・リネン等医療保険が適用されないものについては、公費負担の対象外で別途支払うということでした。

www.mhlw.go.jp

 

子育て支援医療費助成制度は、自分が住んでいる埼玉県さいたま市が行っている助成制度です。0歳から中学卒業までの子どもの医療費の通院費・入院費、薬代などの自己負担額全額を助成してもらえます。自治体による子ども医療費助成制度の詳細は、お住まいの地域によって違うと思います。こちらも自立支援医療制度と同じく、保険のきかない医療費や医療材料は助成対象外となります。

 

手術の際は、まず病院の受付で自立支援医療受給者証を提出します。そのあと、いったん自己負担金を会計で支払います。このお金は、後日、さいたま市役所の子育て支援課で手続きをすると子育て支援医療費助成金として還付されるようです。

→手術後の退院手続きでは、会計窓口での負担額は0円でした。改めて窓口で確認すると、肩で開くようになっていた手術服などは保険適応内に含まれており、保険適応外の支払いは今回の入院ではナシ。保険内の医療費については上記2つの補助制度をまとめて窓口で精算したので、後日さいたま市区役所にて子育て支援医療費を改めて申請する必要もなく、こちらで会計終了とのことでした。改めて区役所に赴き申請する手間もなく、大変助かりました。

 

※ここからは制度利用に際しての注意点です※

自立支援医療(育成医療)制度は病院や役所の人にもなじみがあまりないのか、制度を利用する人の絶対数が少ないのか、申請手続きの際に最終的な自己負担額を尋ねても的を得ない回答が多かったです。入院説明をしてくれた整形外科の看護師さん、同じ病院の会計窓口、自治体の保健センター、区役所の子育て支援課で直接問い合わせましたが、聴く場所によって返事がバラバラで戸惑いました。区役所では、子育て医療費で全額カバーされるので、自立支援医療制度の方は申請する必要がない、とも言われました。たまたま私の尋ねた方達が不案内だったのか、よく原因はわかりませんが・・・最終的に上記のようだと判明したのは、申請後に届いた育成医療認定の書類の中に詳しい記述があったおかげでした。

 

さいたま市/子育て支援医療費助成制度について

こちらにも

自立支援医療等の国の公費負担制度の対象となる場合は、そちらを優先して利用いただくことになりますので、必ず登録・更新の手続きをしていただきますようお願いします。

 との一文があります。

自治体の子育て医療費助成制度は年度ごとに公費負担の内容が変化することもあります。(小学校までだったのが中学校までに広がったり、通院だけじゃなくて手術もカバーになったり)対して、厚生労働省自立支援医療は日本中どこでもいつも同じ内容です。例えば自治体の子育て医療費が減ったりした場合でも、自立支援医療費はそれとは別にもともと負担してもらえるのですから、やはりちゃんと申請手続きをするのが正解のようだ、と理解しています。

 

万が一、どの公費負担が利用可能か不明瞭な場合は、病院の会計窓口で、ベテランのスタッフの方に応対してもらって「自立支援医療費」の件についてお話することをお勧めします。