四つ葉のおうち

4人の子育てよもやまばなし

多指症⑧『異常』の言葉に惑わされない

指が他の人よりも多く生まれた事を、生後10ヶ月たった今では、眉毛が繋がっているとか、耳が自分で動かせるというような人それぞれ持って生まれた特徴の一つと同じものして、落ち着いて受け止めています。

こう言葉にして大丈夫になったのは最近で、初めはどう受け止めればいいのか分からずオロオロしていました。

生後2ヶ月で予防接種を受け始める際、予診票に「先天性異常や病気はありますか?」という項目がありました。

紹介状をくれた産婦人科の先生は、なにかを慮ってなのか、母子手帳のどこにも「多指症」という言葉を書き記していませんでした。

多指症は異常なのか?私の手は予診票を書きながら動揺して止まってしまいました。多指症が何なのか言葉で考えるまでに至っていなかったのです。

「異常」というとなにか良くない感じがしました。

「NG🙅‍♀️🙅‍♂️」という言葉となんだか並列な気もします。

しかし四つ葉ちゃんは手術の予定こそあるけど、体に不具合を抱えているわけでもないので、どう書いたらいいのか迷ってしまったのです。

それで未記入のまま診察室に入って、小児科の先生が見始めた時に「あのー、生まれつき指が多いです」と口早に説明しました。何も書いていなかったので、先生は咄嗟に「ここだけ?」と私に聞き返しました。それから形成外科での経過を説明すると、術前術後に重ならないよう予防接種の計画などを話してくださいました。

その会話をした後から、自分で躊躇なく多指症と予診票に書くようになりました。

異常、というのは文字の通り「常と異なる」「他の人と異なる」意味でしかない、と気づいたからです。